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ブログ・コラム

音大とは何か? 〜教育大学の音楽学部は音大と名乗れるのか?〜

2025.03.11

近年、「音大卒です」と名乗る人の中に、教育大学の音楽学部卒業生が含まれていることがある。しかし、ここで疑問が生じる。

「音大」とは何か?
「音楽学部がある教育大学」は音大なのか?

これは単なる言葉遊びではなく、音楽教育や専門性のあり方に関わる重要な問題である。音楽を専門に学んだ者が「音大卒」と名乗るならば、音大とは何を指すのかを明確にしなければならない。今回は、このテーマについて徹底的に考えてみよう。

◆ そもそも「音大」とは何か?

まず、音大(音楽大学)とは何を指すのかを整理しよう。

「音楽大学」の定義として、以下のような特徴が挙げられる。


1. 音楽を専門に学ぶ大学であること

・音楽を軸にしたカリキュラムが組まれている。
・すべての学部・学科が音楽に関連している(もしくは大部分を占める)。


2. 実技教育が中心であること

・演奏技術の習得を主目的とする。
・実技試験の比重が大きく、演奏活動を前提とした教育が行われる。


3. 卒業後の進路が音楽に直結すること

・プロの演奏家、作曲家、音楽教師、音楽関連職(楽器メーカー、音楽マネジメントなど)を目指す。


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これらを満たしているのが「音大」であり、日本で該当するのは 東京芸術大学、国立音楽大学、東京音楽大学、桐朋学園大学、大阪音楽大学、愛知県立芸術大学 などの専門的な音楽教育機関である。

では、教育大学の音楽学部は、この条件を満たしているのか?

◆ 「音大卒」と名乗るのは適切なのか?

では、教育大学の音楽学部を卒業した人が「音大卒です」と名乗ることは正しいのか?

厳密に言えば、教育大学の音楽学部は音楽大学ではない。音楽を専門的に学んだとしても、音楽大学とは異なる教育機関である。

例えば、法学部卒業生が全員「法科大学院卒業生」を名乗らないのと同じように、教育大学の音楽学部卒業生が「音大卒」と名乗るのは不正確である。

また、仮に「音楽大学と教育大学の音楽学部を区別しなくてもいい」と主張するならば、次のような矛盾が生じる。

「文学部の英文学科を出た人が、『外国語大学卒です』と名乗るのは正しいのか?」
「農学部で食品化学を学んだ人が、『医学部卒です』と名乗るのは正しいのか?」
こうした違いを無視することは、各学問分野の専門性を軽視することになる。

◆ では、どう名乗るべきか?

教育大学の音楽学部卒業生が「音大卒」と名乗るのは不正確だが、ではどう言えば適切なのか?

✔ 「教育大学の音楽学部卒です」
✔ 「音楽専攻でした」
✔ 「音楽を専門に学びました」

これならば、音楽を学んだことを伝えつつ、音楽大学とは異なるという事実も明確にできる。

◆ 音楽教育の価値を正しく伝えるために

重要なのは、音楽大学と教育大学の音楽学部がそれぞれ異なる役割を持っていることを認識することである。

・音楽大学は、演奏家・作曲家・音楽専門職を育成する機関。
・教育大学の音楽学部は、音楽教師や指導者を養成する機関。

どちらも音楽の発展に貢献する重要な存在だが、同じものではない。
それぞれの違いを理解し、正しく名乗ることが、音楽教育全体の価値を守ることにつながるのではないだろうか。

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