ブログ・コラム
初心者のピアノで無調音楽に挑む!
2025.03.06
ピアノを始めたばかりの皆さん、こんにちは。普通、ピアノの初心者向け曲といえば『エリーゼのために』や『きらきら星変奏曲』が定番ですが、ちょっと待ってください。「そもそも、メロディや和音にルールが必要なのか?」 そんな疑問を持ったことはありませんか?
実は、クラシック音楽には**「素人目に正しく演奏しているかわからない音楽」**としてしられるジャンル無調音楽というジャンルがあるのです!音を外しても分からない。ミスタッチしたかも分からない。つまり、ピアノ初心者が最も気楽に取り組める音楽、それが「無調音楽」なのです!
今日は「初心者でもすぐに演奏できる無調ピアノ曲」をご紹介しながら、**“調性の呪縛から解放”**される体験をしてみましょう。
◆ 無調音楽とは? 〜「間違がわからない音楽」の誕生〜
通常の音楽は、「ドレミファソラシド」のように**基準となる音(調性)があり、それに従って曲が進んでいきます。しかし、無調音楽はこのルールを大胆に破壊し、「どの音を弾いても正解!」**という世界を切り開きました。
普通の音楽:「ドが中心。ドミソが心地よい!」
無調音楽:「なにが中心かは、自由。気分によっては中心がない!」
無調音楽を始めれば、「この人、ミスなく弾けているかな」という聴衆の視線に悩むことがなくなります。なぜなら、正しい音かどうか、聴き手がわからないからです。こんなに初心者向けの音楽が他にあるでしょうか?
① アルノルト・シェーンベルク《6つのピアノ小品 Op.19》
難易度:★★☆☆☆(指は簡単、気持ちは複雑)
無調音楽の父、シェーンベルク先生が作った短いピアノ小品集です。特に第2曲は、左手と右手がぽつぽつと音を弾くだけの構成なので、初心者でも問題なく弾けます。
しかし、気を抜いてはいけません。これは「いかにそれっぽく演奏できるか」が大事なのです。ただ弾くだけではなく、**「これが私の哲学的表現です」**という顔をしながら演奏しましょう。大事なのは音ではなく、演奏中の雰囲気なのです。(失礼な発言、すみません。本当は正しく弾く必要があります。)
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② アントン・ヴェーベルン《子供のための小品》
難易度:★☆☆☆☆(短すぎて何が起こったか分からない)
ヴェーベルンは、シェーンベルクの弟子のひとりで、「短すぎる曲」を得意とした作曲家です。彼の無調ピアノ曲は、ほとんどが数秒で終わるので、「楽譜を読んでいるうちに終わる」レベルの短さです。
この曲を弾くときのポイントは、「深刻そうな顔をする」ことです。一瞬で終わっても、「これは深い意味があるのです」という表情で乗り切れば、立派な演奏になります。
(またまた失礼な発言、すみません。ヴェーベルンの音楽は、聴きこむとクセになる音楽です。)
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③ ジョルジュ・リゲティ《ムジカ・リチェルカータ》より第1曲
難易度:★★☆☆☆(音は少ないが、油断すると難しい)
「無調音楽って、ランダムに音を並べただけでしょ?」と思っている方、リゲティの《ムジカ・リチェルカータ》を聴いてください。特に第1曲は、最初はたった1つの音(A)だけでできており、めちゃくちゃシンプルです。
「おお、これなら楽勝じゃん!」と思うかもしれませんが、弾いてみると意外と難しい。なぜなら、どのタイミングで音を出すか、どう表現するかが演奏者に委ねられているからです。つまり、適当に弾くのではなく、「この1音には宇宙の真理が詰まっているのだ」という気持ちで挑む必要があります。(またまたまた失礼な発言、すみません。リゲティの音楽は、幾何学的なカッコよさがある音楽です。)
まとめ:「無調音楽は初心者の味方!」
ピアノ初心者の皆さん、無調音楽を侮ってはいけません。
むしろ、これこそ初心者が安心して演奏できる音楽なのです。
なぜなら・・・・
間違えても「こういう曲です」と言い張れる!
これに尽きます!
聴いている人は(よっぽどコアの現代音楽ファン以外は)
正しい音かどうか、分からないからです。
これまで「ピアノって難しそう」と思っていた方も、
無調音楽の自由さに触れれば、新しい世界が開けるかもしれません。
さあ、あなたも今日から無調ピアニスト!
ドレミに縛られない新しい音楽の冒険に出かけてみませんか?

