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コンクール社会について
 

みなさん、あったことのない演奏家のプロフィールをみるとき、どの点に着目しますか?
演奏は書面から判断できないので、それ以外の点からどのような音楽家か推測する必要があります。

学歴?音楽歴?年齢?顔写真?

いろいろと判断するポイントはありますが、
音楽家の場合は過去の賞歴を重視する傾向にあります。
近年は動画配信なども盛んになっており、経歴は以前ほどは重要ではなくなってきました。
しかし、実際に演奏の仕事を発注する際、実力の有無を過去の賞歴から判断する人は多いでしょう。

そうです。

日本の音楽界は、まだまだコンクール社会であると言えるでしょう。


◆コンクールの歴史

コンクールの起源は、おそらく1640年にマラン・メルセンヌによって開催された作曲コンクールが始まりであると言われています。
その後は、作曲やブラスバンド、チェンバロやオルガンの即興演奏などがコンクールの部門として開催されました。

21世紀になると、ピアノ部門を中心に今日のような国際コンクールが開催されるようになりました。
最も早く開催された国際コンクールとしては、1890年に開催されたアントン・ルビンシュタイン国際コンクールが挙げられます。
(アントン・ルビンシュタインはピアニスト・作曲家で、教え子としてはチャイコフスキーが有名です)

現在は非常に難易度の高い国際コンクールから、地域に根差した小規模のコンクールまで、世界で年間300以上のコンクールが開催されております。


◆コロナ渦のコンクール

2020年にコロナウイルスが蔓延してからは、オンライン上でコンクールが開催されるようになりました。
送付された録画に順位をつける形であるため、納得のいく演奏ができるまで録画を複数回行える点が、従来のコンクールとの違いです。


◆コンクール対策として

通常コンクールを受ける場合は、自身が師事している先生にレッスンを見ていただくことが殆どです。
プロが研鑽としてコンクールを受ける場合でも、学生時代の師匠に連絡してレッスンをお願いする人が多いかと思います。
コロナ渦では、コンクール対策のレッスンもオンラインで行われておりました。


◆さいごに

レッスングリッドでは、音楽大学・音楽専門学校を卒業していない方でも、コンクールで一定の成果を収めた方には音大卒業生に準ずる人材として講師登録をお願いしております。
音大卒業生でなくても賞歴のある方は、ぜひ応募していただきたく存じます。何卒宜しくお願い致します。

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