EN JP

LANGUAGE

ブログ・コラム

ショパン「革命のエチュード」は難しいのか?

2022.01.12

"クラシックピアノといえば、もはや一番人気の作曲家であるといえるショパン。
耳なじみが良く美しいメロディーと、カッコいい速弾きフレーズが魅力的であると思います。

耳なじみが良く美しいメロディーの曲としては、「別れの歌」や「ノクターン2番」が挙げられますが、
カッコいい速弾きフレーズの曲としては、いったいどの曲を思い浮かべますか?

一般的には、「幻想即興曲」「革命のエチュード」、ピアノに詳しい人でしたら「10-4のエチュード」などが、
技巧的でカッコいい曲になるかと思います。

では、実際に演奏するとなるとどうでしょうか。
「幻想即興曲」は、町の音楽教室の発表会において時々演奏されます。
しかし「革命のエチュード」においては、上級者向けのサークルやレベルの高い門下でしか演奏されない傾向にあります。

◆革命のエチュードは本当に難しいのか?
はい。演奏するのが非常に困難な曲かと思います。
ピアノを始めてすぐ弾くのは厳しいです。
しかし、音大生以上ではないと弾けない等といったレベルではありません。
筆者は、アマチュアの方でも演奏可能であると考えます。

◆逆に、革命のエチュードのカンタンな部分とは?
多少粗削りでも雰囲気でごまかせる部分は多いと思います。
一般的な聴衆の耳として、全ての鍵盤を均一なタッチで弾いているかどうかは分かりません。
きたなくならない範囲でペダルを利用し、自分を追い詰めない演奏をすると良いかと思います。
また、右手の動きが少ないので、譜読みの負担も少なめかと思います。

◆さらっているうちに左手が動くようになる。
基本的にピアノは右手を酷使する楽器のため、左手の速弾きが苦手な人は多いです。
しかし、「革命のエチュード」を練習していくうちに、自分の想像していたよりも左手が動くようになる方もいます。
これは、卵が先か、ニワトリが先かといった問題と似ているかもしれません。

◆左手を動かすポイント
指の返しという概念に固執しないことが、左手を軽やかに演奏することにつながります。
では、指の返しを軸にせず、何を軸にして幅広い音域を扱うべきなのか?疑問に思う方も多いかもしれません。
答えは、腕と手の安定感にあります。
指の返しの代替として、常に手がオクターブの形を保持し続けることが求められます。
手がオクターブの形を保ったまま、腕全体で迅速なポジションチェンジができれば、やすやすと速い動きのアルペジオができます。
ただし、このテクニックにおいては指の強さが求められます。日常生活において軽い指の負荷をし続けることで、しなやかな指が鍛えられると思います。

◆まとめ
いかがでしょうか。
「革命のエチュード」を演奏するためには、オクターブの練習が近道かと思います。
「革命のエチュード」を練習する前に、安定的にオクターブを演奏する練習をした方がいいかもしれません。
健闘を祈ります!

一覧