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「千本ノック練習」歴史と功罪

2022.01.18コラム

楽器が上手く弾けるようになりたい!
その願いをこめて、人は沢山練習をします!

しかし、ただやみくもに練習をしても演奏は上達しません。
練習中、自分の動作を客観的に観察することで、好ましくない動作を正しい動作に修正しなければ上達しません。

一方、ある一定量の練習時間が必要なのも事実です。
いくら効率よく練習しても、動作を記憶するために必要な練習量がなければ、演奏は上達しません。


◆「千本ノック練習」とは?

多くの人が行いがちな練習として「千本ノック練習」が挙げられます。
ある動作を体に覚えこませるために、過剰に同じ動きを反復する練習のことを指します。


◆「千本ノック練習」の問題点

この練習の副作用として、楽器演奏においてアタマの動きが鈍くなることが挙げられます。
なぜなら、「千本ノック練習」を続けていくと、アタマを使わなくても動作が行えるようになるため、演奏時の脳の働きが鈍ってくるためです。
思考力のみならず、聴力や俊敏性も劣化するので、非常に危険な練習法であるといえるでしょう。


◆先人たちの「千本ノック練習」

「千本ノック練習」は、いにしえの時代から行われてきました。
「ラ・カンパネラ」などの名曲を作曲したピアノの魔術師リストは、修業時代に「千本ノック練習」を行っていました。
自分で考案した練習をピアノで行いつつ、退屈しのぎに本を読んでいたようです。
そのような練習でピアノの名手になれたのは、リストが天才だったからかと思われます。


◆「千本ノック練習」批判の歴史

当然、「千本ノック練習」を批判する声はありました。
ショパンは「練習は一日3時間で十分」と発言しています。
もちろん、プロのピアニストが行う3時間の練習では、千本ノック練習をする余地はないでしょう。
また、R. シューマンも、「一日の練習につかれたら、これ以上練習しないように」、「指をうごかすだけの練習をしないように」と指南しています。

20世紀以後の演奏家の残した書籍の多くに、4時間以上の練習は望ましくない旨が書かれています。
当然、4時間の練習の中で沢山のメニューをこなさなければなりませんので、千本ノック練習をする余地はないでしょう。

その反面、8時間以上の練習が必要と説く者もいますが、どちらかといえば少数派でしょう。
ロシアの名ピアノ教師G.ネイガウスは、幼少から長時間練習を行う故に一般常識や教養が欠落してしまうことを危惧していました。

楽器練習と、それ以外の文化活動のバランスを取ることが、1人の文化人として求められるのかもしれません。


◆現代の「千本ノック練習」

ある音楽大学の付属教育機関では、「100回練習」という名の反復練習があるとの噂です。詳しくは分かりませんが、その名の通り、同一の楽曲を100回通す練習のようです。
また、一部の吹奏楽部でも、コンクールの課題曲を10回連続で通して演奏する練習法があるとのこと。
この練習法については、ネットでも激しい議論が展開されていました。


◆まとめ

メジャーリーガー・ダルビッシュが2010年にTwitterでつぶやいた言葉。
「練習は嘘をつかないって言葉があるけど、頭を使って練習しないと普通に嘘つくよ」
この言葉は、2020年においても話題になっています。
それだけ普遍的な言葉ではないかと思われます。

人生で使える時間は有限です。
効率よく練習しなければ、時間がもったいないです。
自宅での練習も重要ですが、自分の演奏を客観的に聴いてもらうことが近道です。

レッスンを受講することで先生からアドバイスをもらい改善することが重要です。
時間が無い方は、自宅で受けられるオンラインレッスンがあります。

オススメは、「レッスングリッド」です!
レッスングリッドで、効率よく、楽しく、楽器を練習しましょう!

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